患者の自宅を医師や看護師が訪れて行う診療には、訪問診療と往診の2つのタイプがあります。
この2つはよく似ているので混同されがちですが実は全く異なる点があり、それは訪問するタイミングです。
訪問診療は、患者やその家族と相談して立てた診療計画に基づいて診療を行います。
あらかじめ診療するタイミングが決まっており、1週間から2週間に1度程度のペースで定期的な診療を行うパターンが多い傾向です。
一方の往診の場合は、特に診療計画を立てることはありません。
患者が在宅中に診療が必要な状態になったとき、患者側からの連絡を受けて医師が診療に出向きます。
つまり、患者の状態に応じて適宜診療を行う在宅医療が往診です。
また、定期的な訪問診療と適宜行う往診では、看護師の仕事内容は基本的に同様となります。
共通して行うことは、医師のサポート、患者や家族への精神的なサポートです。
在宅医療は、通院に比べて利用したことがある人は少ないため患者や家族も慣れておらず、精神的なプレッシャーや負担を感じることがあります。
そのため、看護師はそのような患者や家族のメンタル面に関しても寄り添うのです。
訪問診療においては、さらに診療計画の調整や確認などを行い、患者や家族と医療機関の間を繋ぐ役目も大事な仕事の一つとなります。
基本的に訪問診療では24時間体制をとっており、急な診療や入院の手配などに対応するのも役目です。
緊急で業務が発生し、患者の自宅へ向かうこともあるでしょう。